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経済小説を読む人・学ぶ人のために

 これを読んでおられる皆さんに経済小説のあれこれを理解していただけるよう、Q&A方式で、幾つかの点を説明したいと思います。

☆☆☆

Q1  経済小説って、どのようなものを言うのですか?
A1
 これまで「経済小説はこれだ」と、はっきりした定義はありませんでした。経済を題材にした小説=経済小説といったぐらいの感覚でしょうか。そのため、いくつもの呼び方がその都度(つど)便宜(べんぎ)的に使われてきました。しかし、私自身は、経済小説を広い意味で、すなわち「世の中と仕事とお金と暮らし」に関わる小説として考えています。働く人や企業や経済の動きなどを描いた作品をすべて含めて考えているのです。 それをわかりやすく表にしてまとめてみると、下のようになります。

 
呼び方
視点
テーマ
経済小説
(広義)
 
サラリーマン小説、OL小説お仕事小説 個人 仕事観、働きがい、生きがいなど
企業小説、ビジネス小説、金融小説、商社小説など 企業・組織 企業・業界の仕組み・問題点、  企業の活性化など
経済小説(狭義) 経済全体 日本経済、政府の経済政策、   財政、対外経済関係など

☆☆☆

Q2 経済小説のおもしろさは、どこにあるのですか?
A2 そのおもしろさは、次の3点に集約されます。
 第一に、娯楽性・エンタテインメント性・ストーリー性が挙げられます。つまり、小説としてのおもしろさ、「ハラハラ・ドキドキ度」の高さです。
 第二に、情報性があります。一般の小説とは異なって、企業・業界・人物・経済事件に関する情報や知識を得ることができます。あくまでもフィクションですが、経済の動きや業界の動向に関しては、ほぼ正確に描写されていると考えてよいと思います。それは、経済小説の作家が、綿密な取材・調査を行い、資料の裏付けをとりながら書いているからです。そうしたリアリティがなければ、優れた経済小説とは言えません。
 第三に、時代性もしくは時代感覚と言うのでしょうか、時代・テーマの切り口のおもしろさがあります。読者の皆さんは、経済小説を読むことによって、きっと時代状況を理解するためのヒント・アイディア・教訓を得ることができるでしょう。
 
また、ほかのジャンルの本との比較で言いますと、次の図のように説明することもできます。「小説」「ビジネス書」「自己啓発書」という三つのジャンルの本のおもしろさを兼ね備えたもの、それが経済小説でもあるのです。「一粒で三度おいしい本なのです。

  ビジネス書           
  情報・知識
時代を読む
人間の生の声・感情・苦悩を知る
(こころの情報も)
通常の小説 
  ハラハラドキドキ
経済小説
 
  自己啓発書           
  生き方・やり方への気づき
モチベーション、人との接し方、バランス感覚を磨く
どう生きるのか


 経済小説を通して、エンタテインメントの醍醐味を味わいながら、知らない間に経済やビジネスのなんたるかを学ぶことができるでしょう。

☆☆☆

Q3 経済小説の役割・意味って、どんなところにあるのですか?
A3 経済小説の存在意義としては、次の4点を挙げることができます。
 第一に、企業や経済に関する関心を喚起することができます。特に、初めて経済や企業について学ぼうと思っている人にとって、本格的な学習に向けての「呼び水」となります。小説ですので、読みやすく、おもしろいからです。学生やビジネスマンにとって、経済やビジネスの学習に関する格好の入門書となるでしょう。
 第二に、単に抽象的な知識としてだけではなく、具体的かつ体感的、感覚的にも理解できるようになります。さまざまな時代環境のなかで苦悩する人間の「生の表情と声」が盛り込まれているのも、経済小説の魅力です。
 第三に、多くの経済事件や出来事の意味・本質・背景などに対する疑問が氷解できるという点も、経済小説の魅力になっています。
 第四に、登場人物が、いろいろな問題を直面し、それを解決していきますので、問題解決の方法を学ぶことができます。

☆☆☆

Q4 日本の文壇では、経済小説はどのように位置づけられてきたのですか?
A4 
日本の文学の世界では、長らく「私小説」がメインであったため、企業やおカネを扱ったものに対する評価は低かったように思います。経済小説が一つのジャンルとして確立したのは、オイル・ショックによって高度成長が終わった1970年代中葉のことです。現在では、広く認知されています。
 また、後でも述べたいと思いますが、 経済問題を抜きにしては、人の生き方を語れないという事情を反映して、恋愛小説や推理小説などを書いていた作家のなかからも、事実上経済小説と言えるような作品がたくさん出てきています。

☆☆☆

Q5 経済小説というジャンルは、日本以外の国にもあるのですか?
A5 企業や経済を扱った小説は、海外にもたくさんあるのですが、どうもジャンルとして確立しているのは、日本だけのようです。その理由として、欧米諸国には、優れたノンフィクション・ルポタージュがたくさん存在しますので、あえて小説の形で書き残しておく必要性が乏しいことが考えられます。転職も多いですし、会社や組織に対する忠誠心もそれほど高くありませんので、組織を離れてしまいますと、欧米人には過去の出来事を洗いざらい書いてしまうことにそれほど抵抗感がありません。それに対して、これまで組織や会社に対する帰属意識が高かった日本人の場合、なかなか過去のいきさつをノンフィクションという形で露骨に書けないという傾向があるように思われます。しかし、小説という形であれば、書き残しておけるといった事情があるのではないでしょうか。日本の経済小説は、欧米諸国でノン・フィクションが果たしている役割の一端を担っているのではないかと、私は考えています。

☆☆☆

Q6  経済小説の作家には、どのような人がいるのですか?
A6 経済小説の作家・デビュー作・元の職業を、作家のデビュー順に整理してみますと、以下のような流れがあります。いずれも代表的な作家ですので、初めて経済小説にチャレンジしようと思っておられる方は、それらの作家の本から読み始めることをお薦めします。もちろん、このように区分したからといって、第一世代や第二世代の作家の執筆活動が途切れているわけではありません。いまなお多くの優れた作品が、書き続けられています。あくまでも、一つの目安だと考えてください。

 なお、詳しくお知りになりたい方は、堺 憲一『この経済小説がおもしろい!』ダイヤモンド社、2010年を是非ともご覧下さい。

 第一世代:1960年前後に登場する「パイオニア世代」
        城山三郎(しろやま さぶろう)『総会屋錦城』(58年):私立大学教員
        梶山季之(かじやま としゆき)『黒の試走車』(62年):雑誌のフリーライター
        邦光史郎(くにみつ しろう)『欲望の媒体』(62年):
        清水一行(しみず いっこう)『小説兜町』 (66年) :フリーライター   
        山崎豊子(やまざき とよこ)『華麗なる一族』(73年):新聞記者
 
読者の知らない、いわば「未知の世界」を紹介したパイオニア世代と言えるでしょう。当時はまだ、企業の内部について知る術があまりなかったわけですので、経済小説はそうしたニーズに応えたのです。

 第二世代:高度成長が終焉し、安定成長期に入った70年代中葉以降に登場 
        高杉 良(たかすぎ りょう)『虚構の城』(75年):業界雑誌編集
 
       堺屋太一(さかいや たいち)『油断!』(75年) :官僚
        渡辺一雄(わたなべ かずお)『野望の椅子』(76年):百貨店
        山田智彦(やまだ ともひこ)『重役室25時』(77年):相互銀行
        深田祐介(ふかだ ゆうすけ)『日本悪妻に乾杯』(78年):航空会社
        広瀬仁紀(ひろせ にき)  『銀行頭取室』(78年):フリーのルポライター
        笹子勝成(ささご かつや) 『頭取敗れたり』(80年):雑誌編集
        本所次郎(ほんしょ じろう)『男たちの闘い』(80年):新聞記者
        安田二郎(やすだ じろう) 『兜町の狩人』(80年):株式評論
        安土 敏(あづち さとし)  『小説流通産業』(81年):スーパー
        大下英治(おおした えいじ)『小説電通』(81年):雑誌専属記者
 
内容に緻密さとリアリティが要求されるようになった世代。現場経験がものを言うようになってきた世代とも言えるでしょう

 第三世代:80年代以降に登場。バブル経済の時期に相当 
        江波戸哲夫(えばと てつお) 『小説大蔵省』(84年):出版社編集
        高任和夫(たかとう かずお)『商社審査部25時』(85年):総合商社の審査部
        杉田 望(すぎた のぞむ) 『プラントビジネス』(86年):業界紙編集
        水沢 溪(みずさわ けい) 『巨大証券の犯罪』(89年):証券会社
        浅川 純 (あさかわ じゅん)『社内犯罪講座』(90年):電機会社
        荒 和雄(あら かずお)  『小説「金融再編成」(92年):銀行
        こずかた 治(こずかた おさむ)『仕手相場』(93年)
 
読者の目も肥えてきて、おおまかな流れ・叙述では満足しなくなってきていますので、前の世代 ・時代よりもなお一層、現役もしくは経験者でしかわからない領域が描かれるようになってきてい ます。ただ、そうは言っても「ミクロの世界」(企業や業界の内部世界)のおもしろさだけで完結 するのではなく、ミクロ・ディテールを描きながらも、「マクロな視点」、時代の流れや時代感覚 を総括するような文言・叙述を要求されるようになってきているようにも思えます。

 第四世代:90年代半ば以降に登場 
       幸田真音(こうだ まいん) 『回避』(95年):アメリカ系銀行・証券会社
       牛島 信(
うしじま しん) 『株主総会』(97年):弁護士
       池井戸 潤(
いけいど じゅん)『果つる底なき』(98年):銀行員
       黒木 亮
(くろき りょう) 『トップ・レフト』(2002年):現役国際金融マン
       江上 剛(えがみ ごう)  『非情銀行』(2002年):大手銀行の幹部行員
       橘 玲
(たちばな あきら) 『マネーロンダリング』(2002年)
       真山 仁(
まやま じん)  『ハゲタカ』(2004年)
       阿川大樹
(あがわ たいじゅ)『覇権の標的』(2005年)
       相場英雄(
あいば ひでお) 『デフォルト』(2005年)   
 
これまでの作品は、どちらかと言いますと、国内・企業内の問題に終始する傾向が強かったのですが、90年代後半以降に登場する作品の多くは、経済のグローバル化を背景にして、国際問題にも鋭い分析力を有しています。と同時に、外から日本を見ると、この国のアウトラインがよく見えるようになるからだと思いますが、書き手による日本批判にも厳しいものがでてきます。
 次に、従来の経済小説にはあまり女性の主人公が登場しなかったのですが、そうした空白が埋められつつあります。当初は、登場する女性の多くは、外資系の企業で国際金融に携わる、どちらかと言えば、男女の区別がそれほど大きな意味を持たない、やや特殊な職業に従事しているケースが多かったわけですが、ごく普通の女子勤労者を扱った作品も増えています。

 そして、次に述べる「ニュートレンド世代」とともに、経済小説のコンテンツの広がりに大きく貢献しています。

 ニュートレンド世代:90年代後半から2000年以降に登場
       貴志祐介(きし ゆうすけ) 『黒い家』(97年)
       原 宏一(
はら こういち) 『極楽カンパニー』(98年)
       荻原 浩(おぎわら ひろし)『オロロ畑でつかまえて』(98年)
       石田衣良(
いしだ いら)  『波のうえの魔術師』(2001年)
       安藤祐介(あんどう ゆうすけ) 『被取締役新入社員』(2008年)
       有川 浩(
ありかわ ひろ) 『フリーター、家を買う。』(2009年)
 
第一世代から第四世代までの作家は、どちらと言えば、経済小説を中心に作品を発表してきた方々だったのですが、この世代は、推理小説、家庭小説、青春小説など、経済小説以外の作品がメインで、事実上経済小説の分野に属すると考えられる作品も発表しているという作家たちです。さらに、経営コンサルタントが小説の形でビジネス書を書くようになってくるのも、新しい傾向と言えるでしょう。  

     ☆☆☆

Q7 90年代末頃から、経済小説の世界に新たな流れが出てきたことは、上の説明でわかったのですが、今一度どういった特徴があるのかを教えてください。
A7 その違いをわかりやすく説明したのが次の表です。内容面では、新しい潮流のEに示されているような三つのテーマを扱った作品が増えていると言えるでしょう。

《かつての経済小説の特徴点》
@ 主な舞台は企業。 経済小説=企業小説
A 作家も主人公も、ほとんどは男性
B 中高年の男性の愛読書
C 作家の多くは経済小説をメインに執筆

 

《経済小説の新しい潮流》
@ 企業国・地方自治体、個人
A 女性の作家やヒロインも
B 幅広い年齢層が対象に
C ほかのジャンルの作家の参入
D 経営コンサルタントも参入
E 「人を鍛える」「企業・組織を活性する」
  「国を変える」といったテーマ

☆☆☆

Q8 経済小説を学ぼうとするとき、入門的な参考書としては、どのようなものがありますか?
A8 まず、このHP内にある「経済小説のリスト」の簡単なコメントをご覧になって、興味のありそうな本から 読んでいくという方法があります。そのやり方で思いつくまま読んでいくのもいいのですが、経済小説を初めて読もうとお考えの方には、経済小説に関する入門的な参考書を読まれることをお薦めします。主な参考書として、次のようなものがあります。
 初めに、経済小説のパイオニア的解説者とも言うべき佐高信さんの本が挙げられます。すでに絶版になっているものも多いのですが、例えば、佐高 信(さたか まこと)の『経済小説でしか書けなかった話』東洋経済新報社、1983年(経済小説研究に関する初めての入門書で、小説のモデルが誰なのかがよくわかります)と、『実と虚のドラマ』日本経済新聞社、1983年 (経済小説とはなにか? どのような経済小説があるのか? そのような疑問に答えてくれる格好の入門書です) のほか、『経済小説の読み方[増補版]』社会思想社(現代教養文庫)、1996年 (経済小説の入門的ガイドブック。 「小説の世界と現実の世界とのズレ」を探るには、またとない書物です)、『戦後企業事件史』講談社現代新書 、1994年 (戦後の主な経済事件が紹介されるなかで、経済小説との関係についても言及されています) などが書かれています。
 次に、杉良・佐高信『日本企業の表と裏』角川書店、1997年(お二人の対談形式で、いろいろな経済小説のおもしろい点が紹介されています)、『小説でわかる日本経済』(別冊宝島456)、宝島社、1999年(100冊の経済小説が紹介されています)、岩出 博(いわで ひろし)『小説で読む企業ガイド』文藝春秋、1999年(「99篇の小説にみるサラリーマン社会の実像」というキャッチフレーズに示される通りの内容です)堺 憲一(さかい けんいち)『日本経済のドラマ−経済小説で読み解く1945−2000』東洋経済新報社、2001年(経済小説を通じて戦後の日本経済の流れが浮き彫りにされています)斎藤貴男(さいとう たかお)『経済小説がおもしろい』日経BP社、2001年(日本未来を解く30冊についての詳しい紹介があります)なども、大いに参考になるでしょう。
 そして、最新の情報を網羅したものとしては、先ほども触れた『この経済小説がおもしろい!』があります。

☆☆☆

  最後に、私自身が書いた経済小説に関する評論・書評を以下にまとめておきました。

14-
 @【書評】 村松美香『アフリカッ!』
    
「現実の中で成長する若者」
                『産経新聞』2014年2月16日

13- 
  @【解説】黒木 亮『エネルギー』上下巻 角川文庫、2013年1月
  A【特集 日本経済を小説で学ぶ】
    「ブックレビュー 経済小説で読み解く日本経済の諸断面」
                 『新刊展望』2013年7月号 No.812 10-13頁
    *訂正 p12 上段19行目 「篠原→篠宮」 

  B【仕事に効く「本」】
      「ビジネスパーソンのための 仕事に役立つ小説紹介 」
                『日経プレミアプラス PLUS』vol.11 2013年8月 94-123頁
 
C【秋の夜長に楽しむ 特集2 経済小説50選】
      「Part 1 鼎談 読み手としてのワクワク感と書く醍醐味はここにあり!」
                『週刊ダイヤモンド』2013年10月12日号、136-140頁
  
  「Part 2 読者タイプ別・業界別 読み手の経験や業界により各様の示唆と愉楽が得られる」
                『週刊ダイヤモンド』2013年10月12日号、141-143頁

11-
  @【解説】江波戸哲夫『ジャパン・プライド』講談社文庫、2011年3月

10-
  @【経済小説家の本棚】
      「人間ドラマでビジネスを学ぶ 経済小説は進化し続ける 」
                『週刊エコノミスト』2010/12/29・1/5迎春合併号、48頁
  A【ブックレビュー・書評 楡 周平『ゼフィラム』 】
                『週刊現代』2010/2/6号、119頁   
  B【解説】高杉 良『会社蘇生』新潮文庫、2010年4月
 C
特集 厳しい時代に「企業小説」】
    「"心の不況"を克服する10作品」
                     『文蔵』2010.5 14-21頁 
 D
解説】高杉 良 新装版『大逆転!小説 三菱・第一銀行合併事件講談社文庫、2010年6月
 E『この経済小説がおもしろい!』ビジネスと人生の本質に迫る絶対オススメ78冊 ダイヤモンド社、
                                      2010年9月
  F 【特集「ゼロ年代」の名作100選】
    「経済・企業・人材の活性化を描いた10冊」
                     『文蔵』2010.11 49-56頁 

 G【巻頭エッセイ】
    「経済小説の新たなミッション」
                     『経 Kei』ダイヤモンド社、2010.12 No.110

 H【マネーや経済が学べる小説BESTD】
    「30年にわたり経済小説を読み続ける経済学部教授オススメ」
                     『ダイヤモンドZAi』、2011.FEBRUARY

09-
  @【特集 「経済小説」は面白い!】
      「一粒で三度おいしい「経済小説」」
                  三菱UFJビジネススクエア 『SQUET スケット』 2009年1月号、12-15頁
  A 【特集2 ”ビジネス・人生に役立つ本”ベスト100】

      「経営のヒントや教訓の宝庫の経済小説で学ぶ『企業と業界』
                    『週刊ダイヤモンド』2009年9月26日号、144頁

08−
  @【現代ライブラリー・書評 江上 剛『我、弁明せず。』
    「欧米仕込みの合理精神と質実剛健の米沢人気質を併せ持ち近代日本の礎となった”サムラ
     イ・バンカー”の生涯
                    『週刊現代』2008年4月5日号、124頁

07−
 @【名著再読・書評 有吉佐和子『夕陽カ丘三号館』(上・下)
    「いまなお身につまされる日常 「社宅」に翻弄される妻の物語」
                    『週刊ダイヤモンド』2007年2月24日号、92頁 
 A「城山経済小説の世界を知る代表作リーディングリスト」
                    『週刊ダイヤモンド』2007年4月7日号、147頁
 B【名著再読・書評 広瀬仁紀『解雇やむなし!』
    「人員整理というタブーに踏み入った主人公の辣腕と末路」
                    『週刊ダイヤモンド』2007年5月12日号、76頁
 C【解説】津本 陽『最後の相場師 新装版』角川文庫、2007年5月
 D【名著再読・書評 三島由紀夫『絹と明察』
    「香り高き文章で書かれる欺瞞 三島由紀夫の「経済小説」」
                    『週刊ダイヤモンド』2007年8月4日号、82頁
 E【現代ライブラリー・書評 高杉 良『挑戦 巨大外資』(上・下)
    「巨大外資で「奇跡のCFO」と称された日本人の生きざまにみるビジネスマンへのメッセージ
     とは」
                    『週刊現代』2007年9月29日号、136頁
 F【名著再読・書評 咲村 観『左遷』
    「オイルショックによる波紋 その迫真と中間管理職の悲哀」
                    『週刊ダイヤモンド』2007年10月27日号、92頁
 G【解説】楡 周平『再生巨流』新潮文庫、2007年12月
 H【今週の逸冊 黒木 亮『貸し込み』(上・下)
    「銀行に責任を押し付けられた元行員はいかに闘ったのか」
                    『週刊ダイヤモンド』2007年12月01日号、111頁  
 

06
 @【名著再読・書評 松本清張『空の城』
    「ドラマ「ザ・商社」の原作が描くオイルショックの余波と苦渋」
                    『週刊ダイヤモンド』2006年3月25日号、122頁
 A【名著再読・書評 江波戸哲雄『空洞産業』】                    
    「産業空洞化の波にのみ込まれた下請け中小企業が突破した壁」
                    『週刊ダイヤモンド』2006年6月24日号、102頁
 B【今週の逸冊 幸田真音『周極星』
    「得体の知れない強い引力を持つ中国で出会った男と女の違和感」
                     『週刊ダイヤモンド』2006年7月22日号、75頁
 C【名著再読・書評 植田草介『忘れられたオフィス』
    「働くうえで最も大切なものを教える商社マンの奮闘物語」
                     『週刊ダイヤモンド』2006年9月16日号、106頁
 D「経済小説から学ぶこと」  DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー
                『Harvard Business Review』2006年12月号、165-168頁
 E【名著再読・書評 山田智彦『重役室25時』
    「ダイナミックに描出された組織のパワーポリティックス」
                    『週刊ダイヤモンド』2006年12月2日号、84頁
                

05 
 @【名著再読・書評 山崎豊子『不毛地帯』
    「組織人の美学と企業の攻防が彩る商社を通した日本経済の戦後史」
                     『週刊ダイヤモンド』2005年1月29日号、76頁 
 A【名著再読・書評 堺屋太一『油断!』
    「浮かび上がる日本社会の脆弱性 近未来経済小説の新ジャンル開拓」
                    『週刊ダイヤモンド』2005年4月23日号、101頁 
 B【今週の逸冊 大下英治『伝説のディーラー 改訂版東京外為市場25時
    「伝説的な為替ディラーをモデルに勝負師としての心をも描いた大作」
                     『週刊ダイヤモンド』2005年5月28日号、79頁 
 C【特集 夏に読むこの1冊】
    「フィクションで考える「外資=ハゲタカ論」!」
                     『経済セミナー』2005年7月号、32-33頁
 D【今週の逸冊 黒木 亮『シルクロードの滑走路』
    「中央アジアの小国に航空機を売り込む商社マンの苦闘こそ本当のビジネス」
                     『週刊ダイヤモンド』2005年7月16日号、89頁
 E【名著再読・書評 安土 敏『企業家サラリーマン』
    「意識改革のテキストにもなる中堅サラリーマン変貌の物語」
                    『週刊ダイヤモンド』2005年7月23日号、86頁
 F【特集 トラブル対処法50】
    「経済小説の主人公に学ぶ危機の乗り越え方と心構え」
                    『週刊ダイヤモンド』2005年8月27日号、42-43頁
 G【名著再読・書評 清水一行『頭取の権力』
    「独裁者を生み出す権力の魔性 経営トップへの「警告の書」」
                    『週刊ダイヤモンド』2005年10月15日号、96頁
 H【文春図書館 今週の三冊・書評 黒木 亮『巨大投資銀行』上下
    「『光と影の世界』を伝えつつ日本のビジネスモデルを示す」
                    『週刊文春』2005年12月8日号、138頁

04 
 @【名著再読・書評 梶山季之『黒の試走車』
    「産業スパイの存在を世に広めた第一級の『経済小説』」
                    『週刊ダイヤモンド』2004年2月14日号、70頁
 A【名著再読・書評 清水一行『小説兜町』
    「冷徹な時の流れに翻弄され無用の長物と化した最後の相場師」
                     『週刊ダイヤモンド』2004年5月22日号、78頁   
 B【名著再読・書評 城山三郎『価格破壊』】 
    「秩序の破壊に挑んだ執念と信念 ダイエー中内功がモデルの名作」
                     『週刊ダイヤモンド』2004年8月14・21日号、78頁
 C【名著再読・書評 高杉 良『虚構の城』
    「日本的経営の実態を浮き彫りに経営書では味わえない実感」
                     『週刊ダイヤモンド』2004年11月13日号、76頁 
 D【今週の逸冊 幸田真音『日銀券』
    「若き女性日銀副総裁を主人公にして国際金融市場を描く経済小説の真実味」
                     『週刊ダイヤモンド』2004年12月4日号、87頁

03
 @「経済小説で巡る『金融大変』の10年」『エコノミスト』2003年5月6日号、78−80頁
 A【対談:佐高信氏と】「ノンフィクションや経済学が触れない“闇”を記録する経済小説」
                 『週刊ダイヤモンド』2003年8月9・16日合併号、124−127頁
 B「経済小説を通して会社と仕事を疑似体験しよう」
                    『週刊ダイヤモンド』2003年11月15日号、 137頁

01—
 
@「経済小説に学ぶ 不況生き抜くヒント」『プレジデント』2001年6月4日号、148−149頁
 A「経済界で苦悩する人間の『表情と声』」『経済セミナー』2001年8月(no.559)、28―29頁
 B【書評】「浮き彫りにされた日本社会の縮図 伊野上裕伸『審査せず』
                      『週刊文春』2001年11月22日号、153頁

 

 

 

 

                               

 


 

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