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尾山智洋


  • 5月7日の巨人対ヤクルト戦をたまたま家で見ていた。この試合はお互い1点の入らない投手戦で巨人の先発はルーキーの高橋、ヤクルトは好投手の伊藤だった。
  • この試合、口火をきったのは巨人だった。回も終盤、しかも2アウト、1塁、2塁と絶好のチャンスで代打清原の登場。日焼けをしている全身からは絶対打ってやるぞというオーラがみなぎっていた。清原はこの打席、三遊間を抜けるようなヒットを放ったがヤクルトのショート宮本が横っ飛びのキャッチを見せ内野安打となった。
  • これで2アウト満塁、自分は「ここで代打はあの人しかいないだろう」ととっさに思った。この日は不調の江藤がスタメンから外れていた。当然このチャンスに代打江藤。なんだかオールスター級の人材を次から次へと送ってくる巨人に伊藤も「たまんねー」といった表情を見せていた。そして江藤はこのチャンスを物にした。伊藤の高めに浮いたスライダーを完璧にとらえた。江藤自身10年ぶりの代打満塁ホームラン。
  • 試合は、これが決勝点となり巨人が勝った。この試合を見て感じたのは巨人は代打で清原、江藤とほかの球団では考えられないような豪華なメンバーを出すことができる。これだけの逸材がいながらなぜ首位を独走できないでいるのかということだった。
  • そんな時、僕は高校時代の野球部の監督が言っていた「長嶋は選手としては一流だが監督としては四流だな」という言葉を思い出した。自分は、監督を経験したことがないからわからないけどやっている人から見るとそう目に映るんだなと思った。
  • テレビや新聞といったマスコミでは巨人、巨人と騒いでいるけど巨人が優勝するにはやっぱり選手を生かすも殺すも監督次第だから監督の采配にかかっているんだなと改めてこの試合を見て感じた。