スポーツ文化の変容を読んで
この本の中で自分が一番興味を持ったのは第3章の「スポーツ文化の多様化」
です。中身はというと、1964年の東京オリンピックを契機にテレビが普及した。
当然視聴者にとってその番組が納得いくものを作らなければならない。(何故な
ら何十万人、何億人という人が同じ時間に同じスポーツをテレビで経験している
から)当時の視聴者のこの「ワガママ」が現在のメディア・スポーツ改革の変容をも
たらしている。そして数々のスポーツがテレビの放送時間に合わせるため新たな
ルールをどんどん採用して行った。
バレーボールだと今までサーブ権をもっているほうが得点できたがラリーポイ
ント制を採用する事によりサーブ権がなくても得点になるようにしてテレビの放
送時間に間に合わせた。大相撲でも立ち会いにはもともと制限時間がなかったが設ける事によってスピーディーにすることができた。その他、サッカーでもキックオフとテレビの放送時間を一緒にしたり、ゴルフではマッチプレイからストロークプレイにしたりした。
何故このようにメディアがスポーツ文化を支配していったのか。もともとオリ
ンピックは万国博の余興にすぎなかったが1936年のベルリン・オリンピックを機
に逆転したらしい。これによりオリンピックはメディアに媒介された祝祭とし
て、スタジアムに参集した数十万人の観衆をはるかに超える人々に共有されてい
くことになった。このことにより現在のスポーツイベントはお祭りとなり支配す
るのはマスメディアという巨大産業になった。
自分はこの内容を読んで正直テレビは強いと感じた。理由は今まで存在してい
たスポーツのルールをも変えてしまう力をテレビは持っているからだ。逆にその
分スポーツを最初から最後まで見る事が可能になったしテレビを通じて多くの人
が見られるようになったからそういう点では良かったと思う。
ここで、自分が1つ「ワガママ」をいうなら自分自身野球が好きなので野球中
継を最初から最後まで見られるようにしてほしい。最後までゲームを見られると
きもあるけど最終回で1点差、2アウト満塁という場面、アナウンサーが「放送時
間がもうありません、ごめんなさい」といって普通にCMにいってしまうのをたび
たび見たことがある。これは視聴者にとって何よりの苦痛だと思うから今BSがや
っているみたいに次の番組の右上の方に放送したりしてどうにか最後までみせて
ほしいとこの本を読んで一番感じました。
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