林檎白書第8号
『林檎白書』第8号、1999年1月発行
1.『ドーナツと羊男』鎌谷牧子
まえがき
今は亡きダンキン・ドーナツのための
第1章ダンキン・ドーナツ
1. ドーナツ登場シーンより
2. ミスタードーナツとダンキン・ドーナツ
3. ダンキンにこだわる訳
第2章 穴
1. ドーナツの穴
2. エレベーターと井戸
3. ドーナツの役目(1)
第3章 羊男
1. 羊男登場シーンより
2. 羊の行方
3. 羊男の毛皮の汚れ
4. ドーナツ化
第4章 「僕」のゆくえ
1. 羊男が消えて
2. デタッチメントとコミットメント〜続エレベーターと井戸〜
3. ドーナツの役目(2)
あとがき
2.『ブラック・ジャックのバイオエシックス』大久保紀子
はじめに
第一章 『ブラック・ジャック』とバイオエシックスについて
1.手塚治虫と『ブラック・ジャック』
2.バイオエシックスとは
第二章 医者−患者関係
1.医師−患者関係モデル
2.医師の権威
3.看護職からの視点
4、医療者−患者−周囲の人間のつながり
第三章 安楽死
1.安楽死とは
2.ドクター・キリコ
第四章 ブラック・ジャックの苦悩
1.医療が生み出す病気
2.これからの医療のかたち
1)緩和ケアとホスピス
2)ホリスティック・メディシン
3.小説を読もう〜読書の消える日〜 許斐 高志
(序文)
1章:本棚に並ぶ本
1:増加する雑誌
2:漫画の占拠
3:文庫本が普及したわけ
2章:様々な活字
1:活字の持つ魅力と欠点
2:雑誌〜大量消費社会の申し子
3:漫画王国日本
3章:読書が消える日
1:出版界の功罪
2:児童文学の幻想
3:本ばかり読むんじゃない
4章:小説を読もう
1:物語の歴史
2:なぜ小説を読むのか
(展望)
4.『人と演技とコミュニケーション』加藤美和
まえがき
第1章 私が「私である」ということ、「他人ではない」ということ
1)見られる自己
2)「自分のもの」であって、「自分のもの」でないもの
第2章 舞台で演技し続ける私たち
1)コミュニケーションの中の役割
2)日常生活は「ふり」で成り立つ!?
第3章 「なりたい自分」になるということ
1)「嘘」と人との関係
2)アイデンティティ・ゲームから逃げられない人々
あとがき
5.『「誤解」することの意味』山室恵美
序章 意図と解釈
第1章 誤解のメカニズム
○ 意図と解釈のズレ
○ ものの見方、受けとり方
第2章 「理解」するということ
○ 人間の認識
○ わかりあうということ
第3章 誤解と正解の関係
○ ルビンの杯
○ 理解する能力と誤解する能力
○ 誤解と正解の逆転
第4章 報道における誤解の効果
○ 報道における「現実」
○ 誤解の効用
第5章 もうひとつの理解である「誤解」:「誤解」のもつ独創性
○ 誤解のもつ独創性
○ 芸術の楽しみ方
6. 『スクリーンの中の子どもたち』田村 典子
はじめに
第一章 「子ども」はいつ生まれた?
第二章 映画誕生 — 子どもたちはどう描かれた?
【映画の誕生】【映画の草創期】【サイレント映画時代】
【トーキー時代】【第二次世界大戦以後】
第三章 子どものための「子ども映画」
第四章 大人のための「子ども映画」
『依頼人』に見る子ども
『危険な遊び』に見る子ども
『ニュー・シネマ・パラダイス』に見る子ども時代
『スタンド・バイ・ミー』に見る子ども時代
おわりに
7.『林 真理子論』冨松 亜矢子
はじめに
第1章 生い立ちからデビュ−まで
第2章 エッセイスト林真理子
1)林真理子というパ−ソナリティ−
2)林真理子の美女!?入門
3)林真理子の美食家!?入門
第3章 アグネス・チャンVS.林真理子
おわりに
8.『日本人のリズム、黒人のリズム』寛山 学
はじめに
第1章 いろいろなリズム
第2章 黒人の文化、リズム
第3章 日本人の文化、リズム
(1)農耕民的なリズム
(2)漁業民的なリズム
おわりに
9.『Andy Warhol論〜60年代の不良少年とフリークス』
柳田雅延
序章
第1章 :ポップスター アンディ誕生
アンディ幼少時代から思春期まで
ニュー・ヨーク
アンチ・イズム
アンディの功罪
第2章 :ポッピズム
商業美術
マルセル・デュシャンとアンディ・ウォーホル
反復と量産
第三章 :"ファクトリー"
ファクトリー誕生
カオティックなシルバー・ファクトリー
終章
10.『移動体メディア通信と若者のコミュニケーションの変容』吉田浩之
はじめに
第一章 移動体通信メディアの歴史
第二章 移動体通信メディアの若者への普及要因
第三章 移動体通信メディアによる新しいコミュニケーション
第四章 移動体通信メディアがもたらした社会
おわりに
11. 『近頃の服装論』宋 加耶
はじめに
第1章 モードとは
第2章 流行とは
第3章 流行の構造分析
第4章 ファッションの歴史
第5章 大学別にみるスタイルの多様化
おわりに
12.『もう一つの世界』中島理佳
毛皮売りの若者達
◇突撚鳴り響く電話◇
◇サル顔の男◇
◇毛皮売りの野望◇
◇揺れ動く人間心と疑問◇
ネットワークビジネス
◇新しい流通形態ビジネスの進出◇
◇ネズミ講とは何か◇
◇「マルチ商法」と「悪商マルチ」の違い◇
◇アムウェイを探る◇
◇ニュースキンを探る◇
◇ネットワークピジネスの魅力◇
もう一つの世界
◇未来へ・・・◇
13.『消費者金融論』浜崎貴也
はじめに
第1章 消費者金融産業の歴史
苦悩の時代
大きな転機
発展期
第2章 無人店舗と有人店舗の展開
「むじんくん」のデビュー
新たな課題
有人店舗
第3章 急成長できた背景
第4章 メディアへの情報発信
テレビコマーシャル
街頭ティッシュ
新聞広告
第5章 なぜ消費者金融なのか
今後の展開
終わりに
14.『フットボールの社会的背景や文化について』
田嶋 翔三
はじめに
第1章 民俗フットボール
1.民俗フットボールとは
2.民俗フットボールの特徴
第2章 パブリック・スクールとフットボール
1. パブリック・スクールとは
2.当時(18C後半〜19C初め)のパブリック・スクールとフットボール
3.プリーフェクト制度とファッグ制度
4.(19C初めのパブリックスクールの)共通の特徴
5.アーノルド校長のパブリック・スクール改革
6.ラグビー・スクールのルールの成文化
7.イートン・コレッジのルールの成文化
8.なぜ、対抗意識?
9.パブリック・スクールとスポーツ熱
第3章 ラグビーとサッカーの成立
1.大学でもフットボール
2.クラブチームでフットボール
第4章 サッカー(プロ),ラグビー(アマチュア)との比較
1.サッカーと労働者階級
2.アマチュアとは
3.サッカーのプロ化
4.ラグビーのプロ化問題
5.サッカー(プロ)とラグビー(アマチュア)
6.イングランドから世界へ
おわりに
15.『プロ意識論』松村 薫
序章 〜スポーツという社会〜
第1章 〜アマチュアの成立〜
〜スポーツの歴史と社会階級の関係〜
第2章 〜プロの成立〜
〜アメリカにおけるスポーツの変化〜
第3章 〜プロ意識とは?〜
第4章 スポーツの現在〜
1.オリンピックに見るスポーツの現在
2.スポーツのこれから
終章 〜プロ意識の認知〜
16.『イエローモンキー論』篠原菜摘
序章
第l章 イエローモンキーの紹介
メンバーについて
バンドの経緯
第2章 詞の世界にみられるイエローモンキーのカラー
@イエローモンキーに対する評価
@吉井の詞に対する評価
@シリアスとコミカル
@エロティックと精神性
@ロマンティック・ラブソングの傾向
@イエローモンキー特有の「愛」
@愛は誰のためか
a.私の恋愛観
b.吉井の恋愛観
@吉井からみた「愛」
@SEXを直視するイエローモンキー
@上手なエロティシズムの表現
第3章 可視的なイエローモンキーのカラー
@イエモンスタイルのルーツ
@私のセクシュアリティーへの不満
@イエローモンキーのセクシュアリティーへの挑戦
終章
17.『クソゲー〜その魅力と功罪について』新田隆之
第1章 クソゲーとは
1)何を持ってクソゲーとするか
2)良いクソゲーと悪いクソゲー
第2章 クソゲーはなぜできるのか
1)ゲーム・メーカー側の要因
2)流通側の要因
3)ユーザー側の要因
第3章 歴史、そして現状から見るクソゲー
1)アタリ・ショック
2)任天堂の支配
3)現在の状況
4)PCゲーム市場に吹く新たな風
第4章 クソゲーの魅力