<清瀬の四季−1997秋>


 清瀬の秋は、都心よりも少しばかり早くきます。「けやき通り」の秋は、また見事です。この「けやき通り」には、けやきの大木の葉が茂り、夏のにわか雨ならば、雨に濡れることなく、自転車で帰ることができるぐらいです。このように恩恵を与えてくれるけやきの木も、秋になるとものすごい量の落ち葉をまき散らします。早朝からけやきの落ち葉をはき集めてくれているのが、清瀬けやきの会のボランティアの人たちです。けやきの落ち葉は、冬の間、寝かせて、堆肥となり、春になったら、市民に無料で配られます。私もまた、この堆肥をもらって、庭のこやしにしています。
 このように清瀬の風景は、市民の人たちの高い意識と参加によって守られているのです。先日、倉本聡監督の『町』というドラマがTVで放映されました。あのドラマは、清瀬の「けやき通り」をロケの舞台として、作られたものです。しかし、ここに住まう者にとっては、不満の残る内容でした。ドラマは、団地ができて、人間関係が希薄になっただとか、車が増えて「けやき」が伐採されるだとかという、いかにもステレオタイプな作りでしたが、現実の清瀬は、団地の市民も参加しながら、その自然を育て、守っているのです。




清瀬の秋
 



 「旭が丘通り」の銀杏並木では、金色の銀杏が鮮やかです。清瀬駅から伸びる「けやき通り」は、「旭が丘通り」につきあたります。このあたりは、大規模な畑も多く、緑豊かな土地です。



 





 中清戸の都営住宅の近くにある農家の秋の風景です。手前には人参畑とサトイモ畑がひろがっています。



 





 「けやき通り」の秋の風景です。駅まで徒歩10分ぐらいの地域にこのように畑がひろがっています。



 





 私のお気に入りの「ユーカリ」の秋の風景です。この木も上の畑のなかに凛と立っています。(→「白樺の木」を「ユーカリの木」に訂正いたしました。読者の方からご指摘がありました。ありがとうございました。)



 





 中清戸の都営住宅から中里方面に少し歩くと、清瀬市と埼玉県所沢市の県境の谷が見えてきます。この木立の向こう側は、土地が落ち込んでいて、谷底に柳瀬川が流れています。





 





 同じく中里への道の途中から北側の谷を眺めた写真です。向こうの家々の先に谷があります。



 





 柿の木が色づいた秋の午後の農家の風景です。清瀬では、秋から冬にかけて、関東ロームのきめの細かな砂ぼこりが舞います。しかし、季節感のある土地に住むことは、生きている実感を与えてくれます。