<バックナンバー>
ほぼDaily
たまのNews Watching
****<ネット上の記事のためにリンク切れがたくさんありますが、日付とタイトルは図書館やデータベースで記事を検索するために役に立つものと思われます>****
2007年1月
都市と地方
(高村薫さんと考える 2007/1/7 毎日新聞)
2007年2月
柳沢発言は「クビ」に値するほどなのか? (大沼裕人さん 2007/2/1 JANJAN)
コメント:次から次に出てくる問題発言に、かばうことはなかったと反省。ただ、批判の流れができると尻馬にのって叩くという風潮はみっともない。居直っている人物をこそ、叩くべきではないか。
米重傷兵終わらぬ闘い (2007/2/1 東京新聞)
コメント:戦争は終わっても、身体を傷つけ、精神を病み、家族を失った人々の苦しみと闘いは終わらない。傷痍軍人のアコーディオンの悲しい響きを思い出せ。
妊娠って、苦しいんですよ〜柳沢発言に寄せて (杉山千尋さん 2007/2/2 JANJAN)
コメント:私自身、他者に対する想像力をもちたい。この文章を読んで、問題発言大臣をかばったことを反省。
反死刑世界会議:パリで免田さんが演説 (2007/2/2 毎日新聞)
コメント:免田さんの活動には頭が下がる。「悪人は死刑にしろ!」と勇ましく言う前に、自分が「悪人」とされるかもしれないという想像力をもちたい。
日本の地方に行って分かること (2007/2/6 朝鮮日報)
コメント:ここ10年で、日本社会は急激に変質した。韓国の記者によるリポートである。ほんとうの意味での他者の目に注意深くならなくてはならない。
イラク戦争 従軍拒む日系現役将校 (2007/2/8 東京新聞)
コメント:どんな国家、組織に属していたとしても、その論理を超えた人間としてのありようがある。自分のそれと他者のそれとを守ること、ここから人権ははじまる。
教員養成学部の志願者が低下 (2007/2/19 東京新聞)
コメント:あたかも教師を敵とみなすかのような教育改革が明日の教師たちの希望を奪っているとしたら・・・深刻な事態である。
フィリピン・深刻な連続暗殺事件 (2007/2/23 読売新聞)
コメント:マルコス時代の恐怖が蘇る。諸外国で起こっている人権侵害に関心をもつとともに、アメリカの人権外交の不均衡にも目を光らせていたい。フィリピンでは臓器売買も社会問題となっている。
文科相『人権メタボ』『同質の国』発言考 (2007/2/27 東京新聞)
コメント:自分の権力、影響力を十分に自覚せず、弱者、マイノリティを傷つける指導者を戴く国民は、不幸である。
データ捏造:行き過ぎた「役に立つ科学」 (2007/2/27 毎日新聞)
コメント:どこの世界でもすぐに役に立つというのはうさんくさいもの。人々を幸せにする科学とはもっと自由で創造的な発想から生まれるのではないか。
2007年3月
首都“台所”の安全どうする 築地の豊洲移転『NO』(2007/3/5 東京新聞)
コメント:「世界一厳しい」なんておだてられている日本の消費者。生鮮食料品の市場が汚染された土地に移転されてもいいのか。
英保守党の「影の内閣」大臣、人種差別発言ではずされる (2007/3/9 朝日新聞)
コメント:国の指導的な立場に立つ人間が、弱者、マイノリティを差別することは決して許されないこと。これが世界常識。教育をつかさどる文科相が『人権メタボ』発言しながら居座っている日本の現状を考えると情けない。
イラク開戦から4年 脱出市民が語る首都 100人のサダムがいる (2007/3/11 東京新聞)
コメント:イラクの現状はどこまで正確に報道されているのだろうか。そして中東のイスラム諸国のなかで最も宗教色が薄かった国での凄惨な宗派対立。戦争の悪と敵愾心を煽りたてることの危険性を警告している。
高遠菜穂子さんに聞くイラクの現実 イラク戦争開戦から4年〜忘れられた戦場〜 (2007/3/21 オーマイニュース)
コメント:メメント・モリ。死を忘れるな。ジャーナリストが閉め出されてしまったイラク。そんな危険な場所でも生きていかなくてはならない人たちがいる。そしてわずか4年と少し前までそこはそんな危険な場所ではなかった。
2007年4月
高校やめタカラジェンヌに 修猷館高の遠藤さん 医学部志望から転換「感動を伝えたい」 (2007/4/3 西日本新聞)
コメント:夢にめがけてジャンプする若者の姿はなぜかくも美しいのだろう。レールを外れることが自分の生き方につながることだってある。
「監査が心配」 教師が変死 (2007/4/5 読売新聞)
コメント:イギリスからの報告。日本がお手本にしているイギリスの学校監査や全国テスト、これらは教師の仕事へのやりがい、専心に悪影響を与えている。チェック&テストを教師の仕事にする「教育改革」は、人間を幸せにすることがないだろう。
早熟尊ぶ 恋愛国の教育事情 (2007/4/9 OhmyNews)
コメント:フランスからの報告。男女関係についてここまで文化の差があるものかと驚嘆する。恋愛に限らず自分の感情に素直になることが心の成熟にとって不可欠なことだと思うのだが。
ネットカフェ難民 初調査 (2007/4/12 東京新聞)
コメント:「先進国」の真っ直中に存在する「ワーキングプア」の難民たち。若さはいつまでも続かない。早いうちに労働者が「文化的最低限」以上の生活ができるような政策を打ち出さないと手遅れになってしまう。
ゆとり教育:学力向上にプラスかマイナスか 揺れる評価 (2007/4/14 毎日新聞)
コメント:教育で成果を出すためには、時間と熟成が必要。安易な右往左往を慎み、現場を信頼して見守るおおらかさこそが、今日本の教育行政とメディアに最も求められていることだろう。
東電OL事件被告 ゴビンダさん獄中から“無実”の叫び (2007/4/23 JanJan)
コメント:ゴビンダさんは30歳の10年前に逮捕され、もう40歳になっている。“無実”の罪で祖国の妻と2人の子どもとずっと離れ離れとなり、貴重な人生の時間を失い続けている。こんな不法が法にかかわる者たちによって行われていいものだろうか。
立ち止まる、たじろぐ、言葉を失う 失われたメディアの自負 (2007/4/30 JanJan)
コメント:ルポライター佐野眞一さんによる迫真の日本メディア批判。2000年以降の日本のメディア(とくに中央のメディア、地方のメディアにはまだ良心が残っている)は異常だと思っていたのだが、その思いを見事に表現してくれている。またルポライターとして中内功氏の語りの紹介も秀逸である。
2007年5月
こどもの日に考える 十三歳の旅の代わりに (2007/5/5 東京新聞)
コメント:俳優の柳生博さんは、八ヶ岳南麓に住み、雑木林を育てている。その原点に、13歳の時の旅で出会った「大人って優しいものだ」という体験があるのだという。私たちはそういう体験を子どもたちに与えることができているだろうか。大人たちの今が、厳しく問われている。
39時間さまよい無事保護 “小さな親切”に助けられ (2007/5/19 西日本新聞)
コメント:香港から娘に会うために来日した78歳の中国人女性が、散歩中に道に迷って、東京を39時間さまよったという出来事。広東語しか話せず、所持金もない状態で、“親切な”人々からパンや切符をもらいながら、東京砂漠を生き抜いたという。“小さな親切”のなかに神が宿っていることを教えられるニュースである。
医師不足:1000人当たり医師数、2020年にOECDで最下位に (2007/5/28 毎日新聞)
コメント:日本の勤務医の忙しさというのは並大抵ではない。あまりの多忙さと報われなさから個人開業に踏み切る医者が続出しているという。人々が安心して生活することができるための社会像のグランドセオリーをもたないまま、社会のセーフティネット、公的なサポートのシステムを断ち切るならば、社会はズタズタになってしまうだろう。
米兵死者、2年半で最悪 イラク、英国人5人拉致 (2007/5/30 西日本新聞)
コメント:2007年5月のイラクでの米軍の死者は114名に上るという。もちろん、これを大幅に上回るイラク市民が犠牲者になっているわけだが、全世界の世論を押し切って断行した「侵略戦争」のツケはあまりにも大きい。アメリカの兵士がイラク戦争の現実とメディア報道のギャップに苦しみ、反戦の叫びをしていたり(ここから読むことができます)、イラク戦争の「戦争責任」を問う声が上がっているが(ここから読むことができます)、大きなメディアが伝える情報はあまりにも一面的で薄っぺらである。
2007年6月
「人気者」に依存するマスコミ、政治の愚かさ (2007/6/13 JanJan)
コメント:「人気者」の「若者」を持ち上げては使い捨てにする、こういう社会では、人は育たない。人生は長いのだ。「人気者」の「若者」にハイエナのようにたかるのではなく、大人もまた自分自身の長い人生をきちんと生きようではないか。
2007年9月
「職責」か「職席」か?「続投」か「退陣」か?総理の迷走 (2007/9/12 JanJan)
コメント:さとうしゅういち氏の政治批評は秀逸。世の中から学ぶことのない坊ちゃん首相がこの1年間にごり押しした法案はすべてリセットしてもらいたいものだ。
2007年10月
19歳郵便配達員はなぜ自殺した〜郵政民営化 光と陰(前) (2007/10/1 JanJan)
コメント:郵政民営化とは一体何だったのか? 「民営化」によって社会はよくなるのか? よく目を開けて見ていきたい。
2007年11月
証拠は全部却下する・「教育基本法違憲訴訟」初回結審の驚き (2007/11/16 JanJan)
コメント:改正「教育基本法」は、やらせの「タウンミーティング」や強行採決など、汚点まみれである。その上、違憲立法審査権をもつ司法が、聞く耳もたぬでは、もう救いようがない。「日本の教育」を包む包装紙はもうやぶれかぶれである。
2007年12月
孤立深める日本 「死刑停止」の国連決議で (2007/12/19 朝日新聞)
コメント:「自国に有利な決議〔著者註:北朝鮮問題〕は最大限利用し、不利なら『意味がない』では説得力がない。日本は決議に反対することによってどんな社会を実現したいのかを主体的に示すべきだ」という阿部浩己教授(神奈川大)のコメントは秀逸である 。
「不勉強な国民」と外交漂流 (2007/12/24 毎日新聞)
コメント:日本社会とメディアの知性は、坂道を転がるボールのように低下している。気分や空気だけしかない社会には、生きるヴィジョンは生まれない。黙って「不勉強な」自分を見つめるところから出発しなくてはどうにもならないのだ。
2008年2月
自転車3人乗り禁止徹底 社会が後押しを 読者から多くの反発 (2008/2/28 東京新聞)
コメント:お母さんが二人の子どもを前後に乗せる自転車3人乗りは、生活を切り回していくためにやむを得ない庶民の知恵である。これに対してただ規制というのでいいのか。法は弱者を守るためのものではないのか。法を振り回すものに生活のリアリティはあるのか。
ほぼWeekly
たまのinterviews
2007年1月
わが魂よ、祈りとともにあれ
(山田洋次監督のインタビュー 東本願寺真宗会館広報紙『サンガ』)
2007年2月
漁師だった父の思い出 西鉄ライオンズの往年のエース 稲尾和久さん)
いのちには宗教も国境もない
(高遠菜穂子さんのインタビュー 東本願寺真宗会館広報紙『サンガ』)
大人が楽しければ子どもだって楽しい (佐藤弘道さんのインタビュー 東本願寺真宗会館広報紙『サンガ』)
2007年3月
根をもつこと、そして翼をもつこと (田口ランディさんのインタビュー 東本願寺真宗会館広報紙『サンガ』)
演劇のコミュニケーション力を社会に活かす (平田オリザさんのインタビュー 京都学園大学 人間文化の最前線)
2007年4月
豊かさゆえの病がある かかえこんだ心の成人病 (鳥越俊太郎さんのインタビュー 東本願寺真宗会館広報紙『サンガ』)
私の「戦中終戦直後史」 (半藤一利さんのインタビュー マガジン9条『この人に聞きたい』)
求めた「心からの謝罪」は、得られなかった (川田龍平さんのインタビュー マガジン9条『この人に聞きたい』)
貫く昭和の原点 (澤地久枝さんのインタビュー 毎日新聞『特集WORLD』)
2007年11月
介護の現場から「生きづらさ」を考えた (落合恵子さんのインタビュー マガジン9条『この人に聞きたい』)
2007年12月
考えるレッスンが哲学するということ (鷲田清一さんのインタビュー 東本願寺真宗会館広報紙『サンガ』)