林檎白書第9号
『林檎白書』第9号、2000年1月発行
1.消費のための物語~ジョン・トムリンソンの『文化帝国主義』を指針にして~
田中 勇輔
はじめに
第1章 喪失のプロセスとしての近代化
1. 近代性の魅力
2. 発展とその文化的意味
3. 社会の想像的意味
第2章 日本における近代化
1. 日本の特殊性
2. 産業主義
3. 近代化の終わり1
4. 近代化の終わり2
5. 終わらない生産志向
第3章 細分化する社会
1. 技術と必要
2. 価値観の多様化
3. 細分化する社会
終章 近代化の有効性について
2.メディアとジェンダー
磯川 亜紀
はじめに
第1章 ジェンダー「らしさ」の作られ方と性別役割分業
1. 性役割とは
2. 「男の子」「女の子」らしさ
3. 「女らしさ」の変化
4. 学校教育がつくる「男らしさ」
第2章 メディアのなかのジェンダー
1. メディアのなかのジェンダー問題
2. 差別表現是正の方法
第3章 男性の時代から女性の時代へ?!
1. 時代をみる
2. 男性の時代
3. 男性問題と女性の時代の到来
第4章 男女共同参画社会への道
おわりに
3.価値観の統一からくる排除のシステムについて
大川 雄介
はじめに
第1章 価値観の統一=個性の埋没?
第2章 日本人の同質性について
第3章 マス・コミニュケーションによる価値観の統一
拡張の速度
第4章 排除のシステム
ムード、あるいは場の空気
メガヒット
第5章 しかし最近は…
おわりに
コンセサス・コミュニティを創造しちゃおう。
4.Jリーグ発展論
澤田 健
第1章 Jリーグの成功
1. Jリーグブームの裏側
2. Jリーグの「地域密着」戦略
3. 日本社会の変革期と地域
4. 地域密着と地域振興
5. サッカー界の自助努力の歴史
6. プロとアマチュア
第2章 Jリーグの衰退
1. Jリーグクラブの無謀経営
2. とまらない下降線
3. 選手の年棒
4. ファン層の固定化
第3章 自生型クラブの可能性
1. 学校制度依存型システムの有効性と限界性
2. 地域スポーツクラブの可能性
5.戦時中の報道と大衆操作
荒木 智恵
はじめに
第1章 情報システムができるまで
1. 新聞の成立
2. 新聞社の抵抗→統制
3. ラジオの成立
第2章 戦時中の報道について
1. 当時の報道
2. なぜ実際あったことを隠した報道をしたのか
第3章 人々の反応
1. 報道を信じた人々と、信じたいと思った人々
2. 情報を信じていなかった人々
3. 終戦を迎えて
第4章 戦後の日本
1. 報道とは
2. 戦後になって知らされた事実
3. 今でも変わらない日本人の特徴
おわりに
6.こころの距離〜若者とコミュニケーション〜
山口 隆美
序章
第1章 メディアを介する若者のコミュニケーション
1. 移動体通信メディア
2. パソコン通信
第2章 声と文字—それぞれの効果
1. 声の効果
2. 文字の効果
3. 直接対話のコミュニケーションはいらないのか
第3章 人間関係の変化
1. しごとの変化
2. 「他人」同士の関係
第4章 出会いを求める若者たち
1. 周囲とのコミュニケーション
終章
7.住空間の可能性
阪本 千尋
はじめに
第一章 ガウディの住空間
第一節 ガウディ
第二節 大地から隆起した装飾
第三節 曲線と胎内回帰 ・直線と自然支配
第二章 胎内に近い場所
第一節 洞窟
第二節 生命体としての総合的空間
第三章 サバンナ地方の小集落
第一節 ジプシーのテント集落
第二節 円形テント住居
第四章 現代の日本の住まい事情
第一節 地域社会の崩壊
第二節 ヨーロッパ式住居が齎したプライバシーの保護と孤独
第五章 住みやすい住空間に向けて
第一節 地域社会と個人主義の反省を生かす
第二節 胎内空間の創造
第六章 水の家族
8.Webデザインについて
張 洋美
はじめに
第1章 見た目の重要性
視覚があたえるもの
第2章 伝統と革新
1. 本・雑誌・新聞
2. 写真
3. 音
4. 映画
5. テレビ
6. ノンリニアな世界
第3章 制約とアート
1. 大きさ1
2. 大きさ2
3. 大きさ3
4. 表の機能
5. タイポグラフィー
第4章 わからないことと、わかりにくいことと、面白いこと
1. 階層の世界
2. 混沌
3. 克服
4. 負のデザイン
第5章 クールなサイトとはなにか
おわりに
9.ディアとしてのコンピュータ〜そのデザイン変遷の意味〜
木下 雄介
はじめに
第1章 デザインとは何なのか?
第2章 iMac登場
Appleとデザイン=ジョブズの歴史
(1976:Apple I)
(1977:Apple ][)
(1981:IBM-PC)
(1984:Macintosh)
(1985:MacintoshII〜)
(1998:〜iMac)
第3章 コンピュータとデザインの関係
おわりに
10.流行とそれを超えたジーンズ
熊沢 翠
はじめに
第1章 どうして服を着、流行を追うのか
1. 服を着る外的理由と内的理由
2. 自分を確立
第2章 流行の発祥の歴史
1. 近世~近代の服装
2. 現代の服装(20世紀前半)
第3章 ストリートファッションの誕生と裏にある事実
1. フリースピーチ運動
2. 公民権運動
3. ベトナム戦争
4. ウーマン・リブ
5. 5月革命
6. ストリートファッションの誕生
第4章 ジーンズの世界
1. ジーンズの誕生
2. ジーンズはシンボル
3. 反抗のシンボルからファッションへ
4. ジーンズの日常化
5. 日常着からの拡大
おわりに
11.メディアとしてのポケモン
山田顕史
序章
第一章 ポケットモンスターの誕生
<ゲーム「ポケモン」の魅力>
第二章 アニメーションとしてのポケモン
<ゲームとアニメのポケモン>
<ポケモンアニメがなぜ受け入れられたか>
第三章 子どもにとどまらないポケモン
<女性・子どもの「かわいい」感覚>
第四章 ポケモン事件
<ポケモン事件とは>
<ポケモン事件と光>
<子どもの求めるモノと大人の事情>
<刺激を求める子ども達>
<ポケモンの再開>
第五章 ポケモン関連事情
<情報発信>
<「ポケットモンスター」カードゲーム>
<キャラクターに囲まれる生活>
<ポケモンと米国>
終章
12.喫煙と反喫煙
中屋 龍悟
はじめに
第1章 煙による浄化作用
1. 喫煙する神々
2. 清めや祓いとしてのタバコ
第2章 ヨーロッパに伝播したタバコ
1. 定着の要因
2. 喫煙の動き
第3章 アメリカに見る反タバコ
1. 第一次大戦前の反タバコ運動
2. 第一次世界大戦
3. 第一次世界大戦後
4. 強力になった反タバコ運動
5. 現在に至るまで
第4章 それでもなぜタバコを吸うのか?
1. 薬物依存
2. 喫煙の機能
3. 個人的機能
4. 社会的機能
5. 秩序づけの機能
第5章 喫煙における清浄と汚染
おわりに
13.パンク・ロックについて
西川 浩司
はじめに
1. パンク・ロックの成り立ち
2. 60年代のアメリカ
3. イギリスのパンク・ロック
4. パンク・ロックの成り立ち
5. 70年代イギリス
6. アメリカン・パンクとブリティッシュ・パンクの違い
7. パンク・ロックとは何か?
8. パンク・ロック論
14.日本のポピュラー音楽
田所広隆
はじめに
第1章 ポピュラー音楽とは
第2章 日本のポピュラー音楽の誕生・発展
明治の音楽の西洋化
歌謡曲 都会と地方
第3章 日本のロック
洋楽対邦楽
90年代のロック
おわりに