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●最近来たメールから
        和田君のホームページ
  • 今年の3月に卒業した和田敬君は関西にある大きな家電量販店に就職した。研修の後で配属された売場はパソコンだった。忙しそうだが、彼にとっては得意な分野で、そんなにきつそうではなさそうだ。そんな彼が、ホームページをつくった。タイトルは "N Wind Home Page"、まだできたばかりでボリュームはないが、彼らしいページだと感じたし、感心するところもあった。教師としてはぜひエールを送りたいし、宣伝して訪問者数も増やしてあげたい。そんな気持ちで、「N Wind」の紹介記事を書くことにした。
  • 和田君は中学生からのラジオ少年で、自分でミニFM局を開設して放送をしてきていた。メディアに関心があって、ぼくの本を入学前に読んでいた。けれども、自分が入学する大学にぼくがいるとは思わなかったようだ。で、たまたま彼は一年生のぼくのゼミにふりわけられた。それからは、ずっと研究室に入り浸りのようにしていた。そんな学生はぼくにとっても初めてだった。彼が一年生になりたての頃のことを今でも昨日のように思い出すことがあるが、4年間はあっという間にすぎて、もう社会人になってしまった。
  • 彼は震災後に生まれた西宮のミニFM局で二年ほど前から、番組をもってDJをやっている。毎週のようにその録音テープをもってきて、ぼくは研究室で聞かされた。いや聞かせてもらった。最初は詰まったり、言い間違えたりと、聞いていて心配になるような内容だったが、それが回数を重ねるうちにサマになっていった。DJは卒業しても続いていて、ホームページは、第一に彼のもっている番組のページになっている。
  • 仕事をするようになれば、学生の頃のように時間を自由に取れなくなる。だから自由になる時間は大事にしなければいけない。けれども、疲れもあって、何となく過ごしてしまう。そんな悩みを、ちょっと前にメールでもらったが、やっぱりそんなことばが最初のページに書いてあった。でもぼくはそんなことはないと思う。毎週一回自分の番組でDJをやって、さらに自分のホームページもつくった。けっこう有意義に時間を使ってがんばっているじゃないか、と思う。
  • 「番組紹介」のページにラジオへの反応が少ないことが書いてあった。だからホームページをつくったとも。そう、マスコミじゃないんだから、そんなに反応があるわけはない。でも、そのぶん、たまにくる反応を大事にすることができるし、自分のやりたいこともやれる。和田君は少しせっかちに考えすぎるし、深刻に悩んで深みにはまってしまう傾向がある。のんびり構えて楽しくやっていくこと。DJにしたって、ホームページにしたって、そのことは変わらない、とぼくは思う。でも、彼の番組を聞いたりホームページを見たりしたら、ぜひ感想を届けてあげてください。

  • "N Wind Home Page"
    fm la Luz (USen4401-4ch, Sunday, 20:00-20:30)