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![]() ・開場まで時間があるのでカフェテラスに入って腹ごしらえ。サンドイッチとビール。コンサートの時はいつもこんな感じだったな、と思うが、最後に見たのは誰でいつだったか。このレビューのコラムで確かめると1999年4月のアラニス・モリセットとなっている。場所は大阪城ホール。4年半ぶりで、東京でははじめてということになる。 ・入り口近くにテントがあって、そこでオフィシャル・グッズを売っているのだが、何と長蛇の列。パンフレットが3000円、Tシャツが5000円。行列してまで何でこんな高い買い物をするんだろうと思ったが、目当てのものが変えた人は大喜び。武道館には駐車場があって無料だという。空きもまだあるようだ。だったら、今度来るときには車にしようか。 ・会場に入って席を探すとど真ん中。なかなかいい席だ。アリーナを見下ろすと、客の世代がばらばらであることがよくわかる。禿頭、白髪、スーツ姿、年配のカップルもいれば、少年や少女もちらほら。これなら、最初から立ちっぱなしということはないだろう。ちょっと安心したが、座席が堅くて、背もたれがほとんどない。坐りつづけるのはちょっとしんどいかもしれない。武道館は全然改装工事をしていないんだろうか。近頃には珍しいひどい椅子だ。 ![]() ・「グリーンデール」は物語仕立ての新しいアルバムだが、コンサートはそれを中心にした構成だった。アメリカの小さな田舎町に住む一家に起こる出来事。平和でのんびりした町で警察官が撃たれる。撃ったのは老人夫婦の息子ジェド。彼は町の留置所に入れられる。テレビが老人のところに取材に来る。彼は興奮して心臓発作を起こして倒れる。打ちひしがれる家族だが、孫娘が反撃に出る。 ・こんなストーリーでステージは展開するのだが、残念ながら、詳しいことはわからない。僕はこのアルバムを買っていなかったので、聞く音もはじめてだった。ヤングの歌い方は淡々としていてバックもきわめてシンプル。僕は途中からあきてしまって早く終わらないかな、という気持になってしまった。しかし、話が終わったのは1時間半も経ってから。時間はもう9時になろうとしている。いったい聴きたい曲は何分やってくれるんだろうと、気持には早くも失望感が………。 ・後半は1時間近くあって、ニール・ヤングも大熱演だったが、聴きたい曲はほとんどやらなかった。前日の朝日新聞の夕刊には大阪公演についての記事が載っていて「ライク・ア・ハリケーン」をやったと書いてあった。ヤング・ファンのサイトではダントツの聴きたい曲1位なのだが今日はなし。僕が聴きたかった「ヘルプレス」や「ロング・メイ・ユー・ラン」、「ハーベスト・ムーン」もなし。意外なのはディランの「オール・アロング・ア・ウォッチタワー」をやったこと。これはよかった。 ・そんなわけで満足はしなかったが、とにかく一度は見ておきたいミュージシャンだったから、それだけでもいいか、という感じ。帽子を目深にかぶって顔もほとんどわからなかったが、一度その帽子が落ちて脳天のハゲがまる見え。うん、歳なのに2時間半もぶっ通しで歌い、演奏しつづける体力は素晴らしい。と、妙なところで感心。 |
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