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・モンサントは遺伝子組み換え作物のタネを開発し、生産するアメリカの会社で、そのタネの世界シェアは90%にもなる多国籍企業である。遺伝子組み換え植物は除草剤への耐性があり、害虫に強いといった特性もある。だから食料生産量が飛躍的に増え、農作業も軽減できると宣伝されている。ただし、その人体や環境への影響が強く危惧されているし、除草剤を含めたタネの世界的な独占という問題もある。しかもこのタネは再生産できないものだから、生産者は、毎年タネを買わねばならないのである。放っておけば、世界の農業を一社が独占的に支配してしまいかねないのである。 ・このモンサント社とそのタネの恐ろしさについては、映画やドキュメントなどによる批判がたくさんある。たとえば『モンサントの不自然な食べもの』の公式サイトによれば、モンサント社は枯葉剤、農薬、PCB、牛成長ホルモンなどを生産してきた企業で、このドキュメントは「自然界の遺伝的多様性や食の安全、環境への影響、農業に携わる人々の暮らしを意に介さない」姿勢を糾弾する目的で作られている。 ![]() コーヒーを一杯飲みたいけれど・ニール・ヤングがスターバックスを非難するのは、ヴァーモント州が条例化した遺伝子組み換え食材の使用を明記する制度に対してモンサント社が訴訟を起こし、スターバックスが支援をしたからだ。彼は毎日並んでラテを買うほどのスタバ好きだったから、怒りが余計に強くなったのだと言う。 ・ちなみにネットで調べると、日本でも、スターバックスのコーヒーに入っているミルクは加工乳で,豆乳にも遺伝子組み換えかどうかは明記されていないようだ。もっとも、その材料がGMOなのかどうか明示されていない植物性の生クリームやマーガリンが、どこのカフェやレストランでも当たり前に使われていて、ほとんど問題にもされていない。 ・モンサントを糾弾するアルバムとは言え,収められた歌には聴き応えのあるものが少なくない。歌が表現活動であるからには、メッセージを主にしたものでも、音楽のレベルは低くてもいいということはない。逆に言えば、それが表現活動であるからには,音楽には何らかのメッセージが不可欠だろう。日本以外で生まれるロック音楽には、それが当たり前だとする伝統が変わらずに息づいている。 ・そんなもの必要でないというのは日本だけの考えで、戦争法案についても、ミュージシャンからの歌や音楽によるメッセージはほとんどない。あらゆる世代や立場の人たちが立ち上がって声をあげている状況で、ミュージシャン達は明らかに取り残されている。Sealdsに先行されて,今さらのこのこ出られなくなってしまったのかもしれない。 |
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