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P.F.Sloan "Sailover" "Here's Where I Belong: Best of the Dunhill Years" Jimmy Webb "Just Across The River" |
![]() ・「孤独の世界」の原題は"From a Distance"である。直訳すれば「遠くから」とか「遠く離れて」となるのだろう。これがなぜ「孤独の世界」になるのか、訳して歌おうと思った僕を悩ませた問題だったように思う。学校の教科書にある英文には興味はないが、歌を訳すことには夢中だった僕にとって、この歌の出だしの'Have you ever heard a lonely church bell ring'が教科書に出てくる'Have you ever~'(〜したことがありますか)という文型と重なって、すぐに訳せたし、後々忘れなかったことなど、今ふり返ると、思い出すことは少なくない。 ![]() ![]() ・70年代以降のポピュラー音楽には、ニール・ヤングやジェームズ・テイラー、そしてジョニ・ミッチェルといった内省的な歌を歌うミュージシャンが数多く登場したが、そんな雰囲気を先取りしたP.F.スローンはなぜか消えてしまった。ウェッブが歌うそんな思いは一緒に歌っているジャクソン・ブラウンにも共通したものだったようだ。この歌の説明として、ウェッブがかつて住んでいた家がジョニー・リバースの家だったことが書かれている。ジョニー・リバースにはいくつもヒット曲があるが、その中にはウェッブの他にスローンが作ったものもある。意外な曲だが、"Seacret agent Man"(秘密諜報員のテーマ)というよりは『スパイ大作戦のテーマ』である。二人はジョニー・リバースを仲介にして重なり合うわけで、この意味でも、ウェッブにとってスローンが消えてしまったことが気になっていたのである。 ・だからウェッブの歌は「ぼくはP.F.スローンを探していた/彼がどこに行ってしまったのか、誰も知らない」で始まっている。カムバックしたP.F.スローンがこれからどんな曲を作り、どんなアルバムを作るのか。そんな期待を感じさせる曲であることは間違いない。 |
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